- 2008/10/22 19:36
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普段と違う「何か」を感じたと思う。
しかしまだそれは「何か」という分類から逸脱するものではなく、普段と違った「何か」であるだけだ。
何が起こったかは彼には理解できない。ただ「いつもと違う何か」を感じ、その「いつもと違う何か」から逃れることによって平穏な「ついさっきまでの日常」に戻るであろうことを彼の本能が知っているだけだ。
本能に従って彼は飛ぼうとする。飛ぶことによって「ついさっきまでの日常」を取り戻すことができるからだ。しかし彼の後翅は「ついさっきまでの日常」のように彼が飛ぶための機能をもはや有してはおらず、僅かに開いた前翅の隙間から「ついさっきまでの日常」では見ることができなかった輪郭を見せているに過ぎない。
「飛ぶことができない」ということを彼は理解していない。ただ彼は「いつもと違う何か」を感じる。
「ついさっきまでの日常」を取り戻すために彼は歩く。飛ぶことができなくなった彼には歩くしかないからだ。
「いつもと違う何か」から逃れるために必死に足を動かす。しかし彼には足を動かしてるという認識はない。ただ「ついさっきまでの日常」に戻るための結果が「足を動かす」という動作として現れているだけだ。
右半身の大部分に損傷を負った彼は歩き続ける。
ただ時計回りに歩き続ける。
(2005-06-19)
かなり前に書いたテキストなんですが、結構自分で好きなふいんき(←なぜか(ry
なのでsalvageしてみました。
写真と一緒に「改訂版」にしたかったんですが、ちょっと無理だった(笑
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